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池澤夏樹イベント [本]

代官山まで来たのは Invader が主目的だったわけではなくて
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本来の目的地。蔦屋書店。
ここにいると、出版不況とはどこの国の話なのだろう?と思ってしまう本読みワンダーランド。

池澤夏樹のトークイベントに来たのでした
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池澤さんとお言葉をひとこと交わすありがたい機会に恵まれました。うれし。

amazon.fr 送料1セント [本]

国内の書店を保護するために、書籍のネット通販に「値引き+無料配送」を禁止したフランス。amazon.fr は対抗して、ふーん、無料は駄目なんだ。じゃこれなら文句ねえだろ?と送料一律1セント(0.01ユーロ, 約1円)に設定したという記事を読んだ。

買ってみた
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本当だ。送料 0.01ユーロ

なんか amazon がアタマいいとかずるいとか、amazon のことばかり報道されてますが、フランスの fnac のネットショップも同様に書籍配送 0.01ユーロになってますね。

村上朝日堂は紙だけ [本]

週刊朝日に「一回だけの村上朝日堂復活」ということで、村上春樹氏が安西水丸氏のことを書いたエッセイが載ったと聞いた。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=15798
この号の電子版を買ってみた。フランスにいても日本の雑誌が気軽に読めるなんて、いい時代になりました。

だがしかし、多くの方の水丸氏への寄稿は載っていたのだけど、何故か村上春樹氏のエッセイだけが電子版に収録されていないのだった。ひどいよそんなの。それを読みたくて買ったのに。

これはやはり、村上氏の「日本語だけ電子書籍化をしない」現象の一環なのだろうか。氏の小説の英仏独スペイン語版はどんどん電子化されているので、週刊朝日のエッセイも各国語で書いて日本語以外は電子化してはどうか?(ていう言い方はいぢわるでしょうか)

kobo by fnac v7.2 辞書引けない問題 [本]

ものすごく対象ユーザー数の少ない情報だと思いますが...
fnac の電子書籍を iPad の "kobo by fnac" アプリで読んでいる方へ。
先週末 kobo by fnac の最新版 v7.2 がリリースされましたが、そのアップデートはちょっと待った!

本を読んでいる時に単語をタップすると、こんなメニューが出て辞書とか引けますよね。
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v7.2 は何故かこのメニューが出ません。単語の色が変わるだけ。
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なので、単語から辞書が引けません。Highlight, Note, Search も使えません。それに変わるアクションが用意されているわけでもないようです。それらしき設定項目もなし。環境によるのかもしれませんが(私は iPad, iOS 7.1)、バグなのでは?
fnac のサポートフォームからレポートしておきましたが、まともに対応してもらえるのかは不明。

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え"ーもうv7.2 にアップデートしちゃったや...という方、バグフィックス版が出るまで待たなくても、直前の v7.1 に戻す、というか v7.1を追加インストールする方法を見つけました。もしもあなたが iTunes App Store の日本アカウントもお持ちならば。

Storeを日本のアカウントに切り替えて, "kobo Rakuten" アプリをインストールしちゃえばいいんです。2014年4月21日現在、こっちはまだ v7.1ベース。
kobo by fnac と kobo Rakuten は別々のアプリなので
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両方インストールしても大丈夫。

そして kobo Rakuten のサインインメニューは
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当然「楽天」用が最初に表示されていますが、下の(...)を押すと
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fnac のロゴが現れます!
何故か fnac が二つありますが、上の fnac.com からfnacのアカウントでサインインできました。そうすると今までfnacで購入した電子書籍がダウンロード可に。これで辞書引きながら読めます。

koboアプリでサインインアカウントを切り替えると、それまでのダウンロードは端末からクリアされちゃうようなので(kindleアプリもそう)、すでに楽天から電子書籍買ってる人は注意してね。

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2014 8/25追記
8/24リリースの kobo by fnac v7.3 で修正されました。修正まで4ヶ月...

胞子文学名作選 [本]

胞子文学のアンソロジーをみつけた。
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胞子文学とは、この本で初めて導入された概念。「かすかでひそやかで、そして大胆不敵。そのような胞子性を宿した作品」をそう名付けたのだという。黴や苔が出てくる話が多い。内田百けん、小川洋子というフェイバリットものもさることながら、尾崎翠の「第七官界彷徨」のしびれ具合といったら。

そして装丁がただごとではない。作品ごとに紙が違う。つるつる、ごわごわ、ぼこぼこ、次のページが透ける、オレンジ、紫、茶色。胞子の百花繚乱。これは今の電子書籍にはできない。あっぱれな出来です。

胞子文学を読むのにとても適した店
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西荻窪 物豆奇


胞子文学名作選

胞子文学名作選

  • 作者: 田中 美穂
  • 出版社/メーカー: 港の人
  • 発売日: 2013/09/20
  • メディア: 単行本



メモリー・ウォール / アンソニー・ドーア [本]

「記憶」にまつわる短編集。
近未来の南アフリカで記憶を取り出す装置を装着した認知症の老女の話から、ダムに沈む中国の寒村の話から、多種多様な舞台。どれも「しん」とした読後感。以前読んだ「シェル・コレクター」も素晴らしかったけどこれもまた。

岩本正恵氏の翻訳がとても端正で。このひとの翻訳で読めることに感謝。


メモリー・ウォール (新潮クレスト・ブックス)

メモリー・ウォール (新潮クレスト・ブックス)

  • 作者: アンソニー ドーア
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/10
  • メディア: 単行本



絶望名人カフカの人生論 [本]

ちょっと変わったカフカ本
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カフカの日記や手紙の文章は、周囲への愚痴や、自分への絶望や、父親へのコンプレックスに満ち満ちている。こんなひとが友人だったらめんどくさいったらない。
そんなカフカの残した膨大なネガティヴなフレーズをテーマごとに系統だてて「絶望の名言集」としてまとめたもの。これが滅法面白い。新年早々、今年もネガティヴで行こう!と思わせる快作/怪作。


絶望名人カフカの人生論

絶望名人カフカの人生論

  • 作者: フランツ・カフカ
  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 2011/10/21
  • メディア: 単行本



編訳の頭木弘樹氏、10年ほど前にも面白いカフカ本を出している。"Der Proceß" の既存の訳本「審判」のタイトルや訳や、巷のカフカ論に「俺は違うと思う!」と啖呵を切りつつ、第1章と最終章だけを訳出して「訴訟」というタイトルで提示。そして本文より長い、力の入った解説が読みどころ。


逮捕+終り―『訴訟』より

逮捕+終り―『訴訟』より

  • 作者: フランツ カフカ
  • 出版社/メーカー: 創樹社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 単行本



大杉栄 @ Belleville [本]

大正時代のアナーキスト、大杉栄の「日本脱出記」が面白い。国際無政府主義大会(!)に参加するため、官憲の監視をかいくぐってヨーロッパに渡るも、パリで投獄されて強制送還されるお話し。
それを近所にぶらりと散歩に行ったことを Blog に書くような調子で飄々と語る。自分のことなんだけどどこか他人事で。投獄されるのすらなんだか楽しそう。

大杉が同志のコロメルを訪ねて Paris の Belleville という町に着く。

> ブウルヴァル・ド・ベルヴィル
> (強いて翻訳すれば「美しい町の通り」)というのだ。
...
> なるほど大通りは大通りに違いないが、ちょうどあの、
> 浅草から万年町の方へ行く何とかとかいう大きな通りそのままの感じだ。
...
> そのすすけた汚さは、ちょっとお話にならない
...
> 店だって何だか汚らしいものばかり売っている。

このヒョーヒョー具合、いいですね。既視感があるというかなんというか。今回近くに来たので寄ってみましたよ。Boulevard de Belleville に。
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笑ってしまうぐらい、90年前に大杉が書いているとおりの、汚ない店の立ち並ぶ汚ない通りである(もっとも Paris の通りの多くはそうなんだけど)。大杉が同志と会うアナーキスト出版社(!) ル・リベルテエル社を探すが無い。ま、アナーキストの出版社ってたぶん今は無いよね。

> 道いっぱいに汚らしいテントの小舎かけがあって、
> そこをまた日本ではとても見られないような汚らしい風の
> 野蛮人見たいな顔をした人間がうじゃうじゃと通っている。

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うじゃうじゃ。
道の中央の舗道のテント市場は今でもあります。きっと大正時代もこんな感じだったんでしょう。趣味の悪い衣料品とよくわからない雑貨と食料品を延々売っている。Grenoble でいうと St.Bruno のマルシェが果てしなく続く感じ。

> キャフェは実にうまい。僕は二、三ばい立て続けに飲んだ。

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大杉はエスプレッソを大層気に入ったようだ。Belleville の汚らしいマルシェを眺めながら、大正時代にここに来たアナーキストを想ふ。


Dragons / Anarchy in the UK




日本脱出記 (ペーパーバック版)

日本脱出記 (ペーパーバック版)

  • 作者: 大杉 栄
  • 出版社/メーカー: 土曜社
  • 発売日: 2011/04/10
  • メディア: ペーパーバック




日本語だけ読めない 1Q84 電子版 [本]

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この秋、各国で村上春樹氏の 1Q84 が翻訳完了して出版されてます。当然のごとく英語/ドイツ語/フランス語/スペイン語では電子書籍版も同時に発売されます。

英語 (Apple, Amazon, B&N)
http://itunes.apple.com/us/book/1q84/id422540334?mt=11
http://www.amazon.com/1Q84-Books-1-2-ebook/dp/B005EWDA9M/ref=sr_1_3?s=digital-text&ie=UTF8&qid=1317947050&sr=1-3
http://www.barnesandnoble.com/w/1q84-haruki-murakami/1029722649

ドイツ語 (Amazon)
http://www.amazon.de/1Q84-Roman-ebook/dp/B004WMP6T2/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1317947090&sr=8-4

フランス語 (Amazon, Fnac)
http://www.amazon.fr/1Q84-LIVRE-1-AVRIL-JUIN-ebook/dp/B005R9ECIU/ref=sr_1_5?ie=UTF8&qid=1318195678&sr=8-5
http://livre.fnac.com/a3604785/Haruki-Murakami-1Q84#FORMAT=ePub

スペイン語 (Fnac)
http://ebooks.fnac.es/es/libros/ficha/1q84-1-2

でも日本語で電子書籍として 1Q84 を読むことはできません。原書なのに。出版から2年も経っているのに。なぜ?一体なぜ?日本だけが電子化できないんでしょうか?
何が原因なのかはわかりませんが、出版社が拒否する理由もなさそうなので、やっぱり村上氏が拒否しているのかなあ。まあ誰が拒否しているにしろ、英仏独スペインはOKで日本だけダメというのはダブルスタンダードだよねえ。

漂流教室 [本]

当時の小学生は恐怖のどん底に陥れられたのだ。

楳図氏の「恐怖もの」漫画はすでに十分に怖かったけど、漂流教室の怖さは他の作品の比ではなかった。小学校がある日突然、砂漠化した未来に飛ばされてしまうという状況もさることながら、その状況であぶりだされる「人間の怖さ」は小学生に受け止めきれるものではなかったのだ。

「もしも今いる小学校がこうなったら...」
「先生の変貌...」
「関谷...」

とか考えただけで、立っていられないぐらい不安になった。あまりに怖くて封印してしまい、最後までは読んでいない。そしてトラウマが残った。そういう昭和の小学生は多いのではないか。

それから数十年後のある日。大槻ケンヂ氏が何かの番組で「漂流教室でトラウマを負った皆さん、皆さんはたぶん最後まで読んでない。大人になった今、最後まで読むといいと思うよ。きっとトラウマは解消するよ」みたいなことを言っていた。

次の日、漫喫に行って一気に全部読んだ。
...
本当だ。本当にトラウマが解消、というか昇華していく。こんなエンディングだったんだ。ありがとうオーケン。ありがとう楳図先生。
ワタシもオーケンのメッセージを繰り返そう。

漂流教室は最後まで読もう。トラウマは消せます。



漂流教室 1 (ビッグコミックススペシャル)

漂流教室 1 (ビッグコミックススペシャル)

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/10/30
  • メディア: コミック